コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要な課題と位置づけ、株主をはじめとするステークホルダーの皆様の信頼に応えるとともに、公正で効率的な企業経営を行うため、当社グループ全体としてコーポレート・ガバナンスの強化に取組んでいます。
コーポレート・ガバナンスに関する基本方針
当社は、コーポレートガバナンス・コードの各原則の趣旨を踏まえ、以下のとおりコーポレート・ガバナンスに関する基本方針を定めています。
- 当社は、すべての株主の権利および実質的な平等性を確保し、株主がその権利を適切に行使することができる環境の構築を図っています。
- 当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために、株主、従業員、顧客、取引先、債権者、地域社会をはじめとする様々なステークホルダーとの協働が必要不可欠であると認識し、ステークホルダーの権利・立場や健全な事業活動倫理を尊重する企業文化・企業風土の醸成に取組んでいます。
- 当社は、財務情報および非財務情報について、法令に基づく開示を適切に行うとともに、法令に基づく開示以外についても、株主・投資家の投資判断に資すると考えられる情報を積極的に開示しています。
- 当社は、取締役会が有する株主に対する受託者責任・説明責任を認識し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するための適切なリスクテイクを支える環境の整備と収益力向上を図るため、取締役会による監督機能の実効性強化に努めています。
- 当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、株主・投資家との建設的な対話に積極的に取組みます。取締役会は、こうした対話を通じて株主・投資家の意見に関心を払い、経営にフィードバックするとともに、自らの経営方針を株主・投資家に対し明確に説明することにより、株主を含むステークホルダーの理解と信用を得て適切に協働することに努めています。
コーポレート・ガバナンス体制
- 取締役会
取締役会は取締役9名(うち女性1名)で構成しており、議長は取締役代表執行役社長が務めることとしております。
取締役会は、経営の基本方針の決定、取締役及び執行役の職務の執行の監督を行います。
取締役会は、法令に規定する事項及び取締役会規則に規定する事項を決議し、その他の業務執行については執行役に委任しています。
取締役会は、定款に定める員数である11名以内とし、過半数の独立社外取締役を選任しています。
取締役の選任に当たっては、ジェンダー等の多様性や規模の観点を考慮するほか、当社の経営戦略に照らし取締役が備えるべき知識・経験・能力等について、必要なスキル等を特定のうえ、経営環境や事業特性等に応じた適切な組み合わせを考慮して選任しています。また、社外取締役には他社での経営経験を有する者を含めることとしています。 - 指名委員会
指名委員会は、取締役会で選定された3名以上の委員で構成し、独立性及び客観性確保の観点からその委員長は社外取締役とします。
指名委員会は、株主総会に提出する取締役の選解任に関する議案の内容の決定、取締役の選解任に関する基準の策定等を行います。
指名委員会は、取締役会または執行役社長からの諮問に基づき、執行役の選解任、執行役社長の後継者計画に関する事項等についての意見を答申します。
当社は、経営陣幹部の選解任、取締役候補の指名を行う際の個々の選解任・指名理由を開示します。 - 監査委員会
監査委員会は、取締役会で選定された3名以上の委員で構成し、独立性及び客観性確保の観点からその委員長は社外取締役とします。また、監査機能強化の観点から常勤監査委員を選定します。
監査委員会は、取締役及び執行役の職務の執行の監査及び監査報告の作成、会計監査人の選任及び解任並びに不再任に関する議案の内容の決定等を行います。 - 報酬委員会
報酬委員会は、取締役会で選定された3名以上の委員で構成され、独立性及び客観性確保の観点からその委員長は社外取締役とします。
報酬委員会は、取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針の決定、取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容の決定等を行います。 - 執行役会
執行役会は執行役5名で構成しております。また、議事の運営は執行役社長が行うこととしております。重要な業務を執行するほか、取締役会への付議事項を事前審議しています。 - 経営会議
経営会議は執行役社長及び役付執行役で構成し、議事の運営は執行役社長が行うこととしております。当社の経営戦略に関する方向性等を協議しています。 - サステナビリティ委員会
当社は、サステナビリティ経営の実践に向けた、サステナビリティ施策の円滑な推進を目的に、委員長を執行役社長、委員を執行役、執行役員及び所属長で構成する「サステナビリティ委員会」を設置しております。
本委員会にて、サステナビリティ施策に関するPDCAをモニタリングすることにより、サステナビリティ経営の実効性向上を図っています。 - リスク管理委員会
当社は、リスク管理の最高責任者を執行役社長とし、執行役、執行役員及び所属長で構成する「リスク管理委員会」を設置し、当社グループに係るリスク全般の把握及びリスク顕在時の対応を適切に行うことに努めています。 - 投資委員会
当社は、不動産投資・売却案件における適切な検討体制を構築することを目的として、経営企画部担当執行役が指名する委員で構成される「投資委員会」を設置しています。本委員会は、取締役会及び執行役会における不動産投資・売却案件に係る審議に先立ち、価格や経営計画等との整合性等について協議を行うことで、当該審議の円滑化及び深度化を図っています。
【スキル・マトリックス】
取締役 | 企業 経営 |
財務・ 会計 |
法務 | 国際性 | 金融・ 証券 |
企画・ 営業 |
DX・ IT |
委員会 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
指名 | 監査 | 報酬 | ||||||||
土本 清幸 |
● | ● | ● | ● | ● | |||||
山田 和雄 |
● | ● | ● | |||||||
青山 誉久 |
● | ● | ● | ● | ||||||
小林 大輔 |
● | ● | ● | ● | ||||||
増井 喜一郎 |
● | ● | ★ | |||||||
森口 隆宏 |
● | ● | ● | ● | ● | ● | ★ | |||
宇都宮 純子 |
● | ● | ● | |||||||
山田 英司 |
● | ● | ● | ● | ||||||
山口 光信 |
● | ● | ★ |
★委員長 ※上記一覧表は、取締役候補者の有する全てのスキルを表すものではありません。
取締役会及び各委員会の構成員
氏名 | 地位 | 取締役会 | 指名委員会 | 監査委員会 | 報酬委員会 |
---|---|---|---|---|---|
土本清幸 | 取締役 | ★ | ● | ● | |
山田和雄 | 取締役 | ● | |||
青山誉久 | 取締役 | ● | |||
小林大輔 | 取締役 | ● | ● | ||
増井喜一郎 | 社外取締役 | ● | ★ | ||
森口隆宏 | 社外取締役 | ● | ● | ★ | |
宇都宮純子 | 社外取締役 | ● | ● | ● | |
山田英司 | 社外取締役 | ● | ● | ||
山口光信 | 社外取締役 | ● | ★ |
1.★は議長、委員長を、●は構成員を示しています。
執行役会及び各委員会の構成員
氏名 | 地位 | 執行役会 | 経営会議 | サステナ ビリティ 委員会 |
リスク管理 委員会 |
---|---|---|---|---|---|
土本清幸 | 代表執行役社長 | ★ | ★ | ★ | ★ |
山田和雄 | 代表執行役専務 | ● | ● | ● | ● |
富田朱彦 | 執行役常務 | ● | ● | ● | ● |
中尾友治 | 執行役常務 | ● | ● | ● | ● |
瀬尾宣浩 | 執行役 | ● | ● | ● | |
青山誉久 | 執行役 | ● | ● | ● |
1.★は議長、委員長を、●は構成員を示しています。
2.サステナビリティ委員会及びリスク管理委員会は上表で示した構成員のほか、執行役員及び所属長で構成しています。
役員報酬
- 基本方針
- 取締役、執行役および執行役員の報酬等(以下「役員報酬」という。)は、経営方針を実現するために、コーポレートガバナンス・コードの原則に則り、以下を基本方針とする。
①中長期的な企業価値および企業業績の向上に対する動機付けを行う
②株主との価値共有を図る
③優秀な人材の確保に資する水準・体系とする
④客観性・透明性が十分に担保された決定プロセスとする - 役員報酬は、基本報酬としての固定報酬、短期インセンティブとしての賞与、中長期インセンティブとしての業績連動型株式報酬で構成する。
- 執行役を兼務する取締役については、執行役としての報酬のみを支給するものとする。
- 取締役(執行役を兼務する取締役を除く。)および監査委員会の事務局を管掌する特任執行役員の報酬は、その役割等の観点から、基本報酬のみで構成する。
- 取締役、執行役および執行役員の報酬等(以下「役員報酬」という。)は、経営方針を実現するために、コーポレートガバナンス・コードの原則に則り、以下を基本方針とする。
- 基本報酬(金銭報酬)の個人別の報酬等の額の決定に関する方針(報酬等を与える時期または条件の決定に関する方針を含む。)
- 基本報酬は、役位ごとの役割の大きさおよび責任範囲に基づき役員報酬の体系を基に業績等を考慮し、総合的に勘案して決定する。
- 基本報酬は、月例の固定報酬とする。
- 業績連動報酬等ならびに非金銭報酬等の内容および額または数の算定方法の決定に関する方針(報酬等を与える時期または条件の決定に関する方針を含む。)
(1)賞与
- 短期インセンティブは、事業年度ごとの業績向上に対する意識を高めるため、賞与を毎年6月に現金報酬として支給する。
- 賞与は、役位に応じた基準額に親会社株主に帰属する当期純利益の実績に応じた係数を乗じ、さらに役位別の月額固定報酬に個人評価に応じた係数を乗じた額および役位別の月額固定報酬にESG評価に応じた係数を乗じた額を加算して算出する。親会社株主に帰属する当期純利益に係る係数は0%から150%の範囲で、個人評価に係る係数は0%から100%の範囲で、ESG評価に係る係数はー20%から20%の範囲で、それぞれ変動させて決定する。ただし、代表執行役社長については、個人評価およびこれに伴う役位別の月額固定報酬を基準とした支給は行わないものとする。
- 執行役及び執行役員が解任された場合や、故意または重大な過失等により、会社に損害を与えた場合等には、報酬委員会の決定に基づき、賞与を不支給または一部減額とすることができる。
- 執行役員の賞与については、執行役の賞与に準じて決定する。
- 中長期インセンティブは、固定部分と業績連動部分から構成する業績連動型株式報酬とする。
- 固定部分は役位に応じて決定され、業績連動部分は業績条件の達成度や株価水準等に応じて決定される。
- 固定部分は株主との価値共有の強化を、業績連動部分は企業業績および中長期的な企業価値の向上に対する動機付け、ならびに企業業績と報酬の連動性強化を目的とする。
- 株式の給付は、株式給付信託を利用し、原則として対象となる執行役および執行役員の退任時にこれを行うものとする。
- 業績連動部分の評価指標は、中長期的な業績向上の観点から、本業の稼ぐ力を端的に示す連結営業利益、および企業価値向上の結果として株主が享受するリターンを示すTSR(Total Shareholder Return)とする。
- 業績連動部分の株式報酬は、連結営業利益の業績目標に対する達成度に応じて、またTSRの株価指数との相対評価に応じて、それぞれ0%から150%の範囲で変動させて決定する。
- 詳細は、報酬委員会決議により定める株式給付規程に定めるものとする。
- 金銭報酬の額、業績連動報酬等の額または非金銭報酬等の額の取締役等(執行役員を除く。)の個人別の報酬等の額に対する割合の決定に関する方針
- 執行役(取締役を兼務する執行役を含む。)の種類別の報酬割合については、同業他社等の報酬水準等を踏まえ、報酬委員会で決定することとし、目標業績達成時において概ね以下の割合を目安とする。
- 取締役(執行役を兼務する取締役を除く。)の報酬は、その役割等の観点から、基本報酬のみで構成されており、金銭報酬の額、業績連動報酬等の額または非金銭報酬等の額の個人別の報酬等の額に対する割合の決定に関する方針はございません。
(2)業績連動型株式報酬
<業績連動型株式報酬算定の基準>
項目 | 固定報酬 | 賞与 | 業績連動型株式報酬 |
---|---|---|---|
位置付け | 基本報酬 | 短期インセンティブ | 中長期インセンティブ |
総報酬に対する割合 (目安) |
55%~60% | 25%~30% | 15%~20% |
政策保有株式
当社は、中長期的な事業展開上有益であると考えられる、取引関係の強化、財務活動の円滑化、事業提携の強化等を目的として、株式の政策保有を行っています。
当社は、毎年、取締役会において、中長期的な事業展開上有益であると考えられる、取引関係の強化、財務活動の円滑化、事業提携の強化等の保有目的に沿っているか、および個別の政策保有株式について、保有に伴う便益や資本コスト等を総合的に勘案し、保有の適否を検証します。
かかる検証の結果、保有の妥当性が認められないと判断された場合には、株価や市場動向等を考慮して売却することにより縮減していきます。
当社は、政策保有株式の議決権行使について、反社会的行為を行っていないか、重大な不祥事を起こしていないか、コーポレート・ガバナンス上の重大な懸念事項が生じていないかどうかを確認し、発行会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上ひいては株主価値の増大の観点から、議案ごとに判断を行います。
また、特に企業価値や株主価値に影響を与える可能性のある議案については、その理由、目的等を十分に調査して賛否を判断しています。
適切な情報開示・株主との対話(株主との対話の方針 )
- 当社は、取締役会が承認した「株主との建設的な対話を促進するための体制整備・取組みに関する方針」を公表しています。
- IR 担当部門は、対話に際して未公表の重要な内部情報が外部へ漏えいすることを防止するため、内部情報管理および内部者取引防止規程に基づき、情報管理を徹底しています。
- 当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、経営戦略・経営計画の策定に際しては、資本コストを的確に把握した上で、資本効率等に関する中長期的な目標を設定・公表し、これを達成することに努め、その実現に向けた取組みについて株主等へ説明します。
- 当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値向上の観点から、事業ポートフォリオの最適化ならびにシナジー創出を図るべく、適切な事業ポートフォリオ・マネジメントを行うことを基本方針としています。
コーポレートガバナンス・ガイドライン
コーポレートガバナンスに関する枠組みを掲載しています。
- コーポレートガバナンス・ガイドライン(PDF:272KB)
コーポレート・ガバナンス報告書
「コーポレートガバナンス報告書」を掲載しています。
- コーポレート・ガバナンス報告書(PDF:155KB)
当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、特定の者による当社の支配権の移転を伴うような買付提案があった場合、それに応じるか否かの判断は、最終的には当社株主の皆様の意思に基づき行われるべきものと考えております。しかしながら、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの財務及び事業の内容や、当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ないし株主共同の利益を継続して向上していく者でなければならないと考えており、また、大規模買付行為等の中には、当社が継続して向上させてまいりました当社の企業価値ないし株主共同の利益を毀損するものもあります。
かかる認識の下、当社は、当社株主の皆様が、大規模買付行為等が当社の企業価値ないし株主共同の利益に及ぼす影響を慎重に判断する機会がなければならないと考えており、大規模買付者及び当社取締役会の双方から、当社株主の皆様に対し、当該大規模買付行為等の目的や内容等及びそれが当社の企業価値ないし株主共同の利益に及ぼす影響につき、必要かつ十分な情報及び意見等が提供され、かつ、それら双方を検討するための(いわゆる強圧性による株主の皆様のご判断への影響ができるだけ存しない状況下における)必要かつ十分な熟慮期間が確保される必要があると考えます。
当社取締役会は、このような基本的な考え方に立ち、当社企業価値ないし株主共同の利益が最大化されることを確保するため、大規模買付者に対しては、大規模買付行為等の是非を株主の皆様が適切に判断するために必要かつ十分な情報を提供するよう要求するほか、当社において当該提供された情報につき適時適切な情報開示を行う等、金融商品取引法、会社法その他の法令及び定款の許容する範囲内において、適切と判断される措置を講じて参ります。